コラム「暮らしのセラピー」
「使わないことこそが幸せ」
河合妙子の片づけるとどんどん起こる幸せストーリー⑰
「使わないことこそが幸せ」
皆さんは防災備蓄をしていますか?
明日、今日地震が起こってもおかしくないと言われる中、
自信をもって「これで大丈夫!」って言えますか?
実は私自身、防災備蓄については
もう長い間、ずっともやもやしていました。
「実際にどんなものが必要なのか?」
「どれだけ用意しておけばいいんだろう?」
「どこにしまっておけばいいのかな?」
そんな不安を抱えながらも
いざとなったら何とかなるでしょ、と
まるで他人事のように開き直っていました。
絶対に何ともならなくなるんですけどね、
後でその事実を知ってゾッとしました。
さて、「防災備蓄してます」と言われる皆さんは、
何日分を用意されていますか?
行政では、最低3日分は用意してくださいと言われていますが
実際のところ、水道、ガス、電気などの
インフラの復旧を考慮すると
実は一か月分の備蓄が必要というから驚きです。
これは、あくまでも家が倒壊せず自宅待機できることを前提としています。
まずは「絶対につぶれない家」であることが重要なのです。
心配な方はすぐに耐震調査し、
必要であれば耐震補強をしておきましょう。
防災備蓄は、命あってこそ必要なモノなのです。
たとえ避難所に行ったとしても
一週間も物資が届かないという状況が現実にあるのです。
避難所の過酷な生活で体調を崩される方も
多くいらっしゃいます。
セミナーをきっかけに防災備蓄について真剣に考えたTさんも
自宅待機できるよう、大量の簡易トイレと
水を購入しました。
トイレは何年置いておいても期限切れにならないし、
水は普段からよく飲んでいることもあり、
購入することに抵抗がなかったそうです。
しかし、食品については、
何年も保管しているうちに期限切れになり廃棄した
苦い経験をきっかけに、
また捨てることになるかと思うと
『もったいない』という気持ちが働き
それから購入をやめてしまっていたそうです。
Tさんのように、賞味期限切れをきっかけに
備蓄をやめてしまった方は決して少なくはありません。
しかしそこでやめてしまっては本末転倒。
私も定期的に〝廃棄しないための方法〟をセミナーでお伝えしていますが
重要なのは『考え方』です。
防災備蓄品を一通りそろえるには
確かにお金がかかります。
防災備蓄の考え方は、それらを
「使わないからもったいない」と考えるのではなく
「使わないことこそが幸せ」なのだと考えます。
明日にでも必要になる可能性のある防災備蓄品。
これらは自分のためだけでなく
家族の命を守るものでもあるのです。
現実は、いざとなればなんとかなる・・・というような
決して甘いものではありません。
もし収納スペースがいっぱいで、
防災備蓄品を入れる場所がないというならば
今使っていないモノたちと
命を守る防災備蓄品の、いったいどちらが重要なのかを
家族みんなで、あらためて話し合ってみるといいですね♪
防災備蓄品はいざとなった時に困らないように備える
『生命保険』と考え、惜しまず、
今日から一つずつ、準備していきましょう。
20180324「スポーツとよはし」掲載『暮らしのセラピー』より
コラム・メルマガ|コラム「暮らしのセラピー」
- 「もったいない」は悪魔のささやき
- 「使わないことこそが幸せ」
- 「友人に渡せなかったお土産たち」
- 『幸せを引き寄せる人』
- 『小掃除・小片づけを毎日の目標に』
- 『一年後には自分の家をうんと好きになる』
- 『危機感も片づけの原動力』
- 『15年ぶりに再会したお姑さんの食器たち』
- 『食べ物は命の犠牲の上にある』
- 『くれない』という言葉を手放してみる
- 『手帳に予定が書けるようになりました!』
- 『お気に入りの食器で本物美人になる』
- 「笑顔でサヨナラできる場所」
- 「犬のきもち」より「自分の気持ち」
- 「子どものモノは全てが思い出」
- 「夫のモノは捨ててはいけません」
- 「女を捨ててはいけません」
- 「片づけができる」主婦になる
- 片づけができない人の思考パターン
- 片づけができない人の行動パターン
- 「片づけができる人」と「片づけができない人」
- 心の整理をするにはどうしたらいいの?
- モノの整理収納をするには、まず心の整理が必要なんです
- 整理収納の本を読んでも、断捨離をしてもリバウンドしてしまうのはなぜ?